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読書録その3(かくしてノッチは高まった) 

書名:零式艦上戦闘機
著者:清水政彦
出版社:新潮選書
価格:(金1400円+消費税)
刊行年:平成21(西暦2009)年

非常に題名で損をしていると思われる書だが、以下の引用部分だけでもこの
書が面白いものだと感じ取られるものがある。

・要は、零戦の滞空時間(航続距離)が長いのは、専ら低燃費エンジンのおか
げであり、機体の設計云々はあまり関係がない。燃料タンクの容量は海軍
機としては標準的であり、特に軽量化したから滞空時間が延びた訳でもな
い。(p.57)
・利害得失を総合して考えると、結論的にはやはり装甲はあるべきだったの
だろう。しかし、これは「所詮大多数のパイロットは素人」「多少の飛行
性能など戦力には無関係」「気休めでも士気は鼓舞できる」「統計的に
若干でも効果があれば良い」という非情な割り切りを前提にして初めて
成り立つ結論である。(p.182)
・しかし、個々の戦闘での「紫電改」の撃墜スコアと喪失数を見比べると、
この部隊が特に突出した活躍をした事実は確認できない。実は、「紫電改」
部隊が実際に挙げた戦果は、同規模の零戦隊と大差がないのである。(p.343)

上記以外にも、この書では零戦の高速域でのロール(横転)の悪さが実際に
どのように操縦に影響を及ぼすかを実に解り易く説明するとともに、
「サッチ・ウィーブ」という戦術がこの弱点を巧みに突いたものという
ことが、文面から映像が浮かぶようになる体験を出来るという点も読み
どころの一つとなります。

ただ、著者の視点で一番興味深いのは、畢竟第二次大戦の飛行機の戦いは
壮大な素人同士の大消耗戦であり、そのためには、ベテランの飛行技術を
犠牲にして「ジャク」と同じような戦術と機動に従わせる必要があったが、
我国の海軍はその適用が昭和18年の大消耗戦以降漸く着手したという痛恨
の事実だったことをはっきりと指摘している点が、今までの技術論に終始
していた零戦論とは懸絶した価値を有した書となっています。
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ジャンル: 本・雑誌

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