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読書録其の10(「M1」開発こぼれ話) 

書名:キング・オブ・ザ・キリング・ゾーン M-1スーパー・タンク物語
著者:オール・ケリー 訳:小林利昭
出版社:無し(三菱重工株式会社の部内頒布資料)
価格:非売品
刊行年:不詳

古本屋めぐりをすると時たまこうした資料をご主人から見せて貰うことがあります。この本もそうしたものの一種です。さてそれでもいつもの通り紹介に参ります。

※():私注となります。

・軍人は特に予算の時期になるとソ連の器材の品質を大袈裟に言うと非難されることがしばしばある。しかし別の方向から大きな力が加えられることもある。もし仮想敵国が優れた器材を持っていたら、士官が兵士の前であからさまに敵国の兵器を褒めると、兵士が戦闘したがらなくなるため、敵国の兵器を褒めなくなるものである。(P.7)

・彼等(1958年にシビリアンの専門家からなる委員会)の結論は、将来、戦車を撃破するのは戦車砲から発射される機械エネルギー弾ではなくむしろ、長射程のミサイルであろうというものであった。(※中略)ミサイルの発達は非常に将来性があったため、委員会の報告は、陸軍は予算が不足することとなっても、また、戦車砲及び機械エネルギー弾の改良を断念せざるを得なくなっても、新技術を追及すべきであるというものであった。(P.9)
→時折ある米式の「ハイリスク・ハイリターン」方策の一例であり、こうしたことがあるので徒に我国が「米国は何々しているから」という理由で次善策を走らせずに開発計画を立てると打撃をうけることになる。

・(※MBT-70開発の頃)ドイツ側は自動装填装置が正常に作動するようにはできなかったが、アメリカ側がこの問題を解決した。アメリカ側のエンジンは期待に応えたことがなかった。しかしながら、ドイツ側のエンジンは大きくて重いとはいえ、唯一の成功したエンジンであった。(P.17)

・(※独ソ戦時)レーニングラードの戦車工場は分解され、東方のウラル山地まで、他の工場からの機械類と一緒に運ばれ、2ケ所に戦車生産の主力工場が作られた。(P.36)
→さらっと恐ろしいことをしている「おそロシア」、ちなみに疎開工場の手順は①疎開先工場予定地に疎開した機械を据え付ける→②それから屋根をとりつける→③外壁を取り付ける、という手順となっています。

・"あなたがおっしゃているように、戦車が単純な薄っぺらな箱というのはまったく正しい。残念なことに、この薄っぺらな箱は田舎中を走り回らなければならない。(※高出力エンジンが必要で、冷却も考えて、パワーを配分するギアが必要で、田舎を走るためにサスペンションと履帯が必要でと・・・以下延々と続く)そうです。戦車はあなたのおっしゃるように単純な、薄っぺらな箱です。しかし、戦車におけるトレード・オフは戦闘機などに比べるとずっと難しいんです。よく、戦車の重量なんか問題はないだとうという人がいますが、戦車の重量は大変、大変重要なんです"(PP.48~49)

・もう一つ後になって後悔されたのは、補助エンジンを採用しなかったことで、これがあれば、エンジンを回すこと無く、無線機やその他の機器を使うことができる。(P.54)

・(※模擬戦闘コースでのこと)"もし君が先導の戦車だったら、静粛さに死ぬほどの恐怖を感じるはずだ。これは世の中でもっとも恐ろしいことだ"とデゾブリーはいった。最初のコーナーでデゾブリーは戦車を止め、車外にでて、コーナーの回りを覗き、見えるものすべて報告するよう大佐に命じた。あの農家の廃屋の後ろはどうなっているか?対戦車火器がかくされていないか?あの藁束の後ろにミサイルを持った兵隊が伏せていないか?再び前進を始めるとデゾブリーは全力走行を命じ、敵の兵隊が隠れていそうなところを全部機関銃で撃ちまくった。コーナーに来る度にこれが繰り返された。1周に要した時間は30分ではなく、2時間であった。(P.55)
→戦場の「摩擦」とはこうした行動をさすのだな…

・(※70年代頃)アメリカの企業であるテレダイン。コンチネンタル・モーターは独自の高出力エンジンを開発していた。このエンジンはドイツのエンジンより軽量小型でさらに重要なことに空冷エンジンという利点を持っていた。第二次大戦以来、陸軍は冷却水を失うことを心配しており、戦車には空冷エンジンを使うことに固執してきた。(P.75)

・(※M-1のタービンエンジン)全速走行している時よりアイドリング時の方が燃料を消費した。(P.91)
→停止状態で電子機器を動かす度にこれだと、後悔するのも素直に頷ける。

・(※戦車砲の射撃試験から)試験の約1年後の潮が異常に低いときに、イギリスの将校が海底を渡って行き、ドイツの弾を拾い上げ、どの様にして作られているかを見るため、長手方向に切断した。これは同盟国に対するちょっとしたスパイをしたことになるが、彼等が驚いたことには、信管の代用物は弾底部には詰められておらず、弾頭部に詰められ、そのため安定性が増し、精度が向上するようになっていた。(P.98)
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テーマ: 読んだ本

ジャンル: 本・雑誌

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