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呟き(ある偏屈漢の異見)_『要請』を弄ぶ人々 

 今週号(6/25日版)の東洋経済新報を何気なくめくっていると、また嫌な事を思わせる内容の記事が掲載されていた。それは愛知県大村知事のインタビューでを読んだときのことでした。五月初旬というとまだ人々がまだ「原子炉パニック状態」の真最中に陥っていたときに、突如として浜岡原発停止を菅総理が中部電力に『要請』、中部電力がその要請を受けて、原発を停止してからの話となります。

 当時の海江田経済産業大臣は「政府が最大限の支援なす」との発表をしたことを記憶しておりますが、実際に五月末になると、中部電力管内の県知事達が「原子炉停止に伴う燃料増加代(概算2500億円)」を政府に要請した際に、岡田幹事長が中部電力のリストラをするのが先であり、政府はそんな要請等は応じられないという見解を表明したということです。民間企業たる中部電力が何等法的拘束力を持たない「要請」にしたがったのは、自己責任であるから政府はそのような要求には応じないという理屈を展開しました。

 私はこの記事を読んで、何を真先に思ったかといえば、昭和19年のフィリピン戦における大本営の現地軍に対する『指導』と同じだと思いました。当時フィリピンの第14方面軍はルソン島側で米軍を迎撃する準備に大童な状態でした。実態は「バーシー海峡」の事もあり世辞にも士気も準備も泥縄式のものですから、満足な迎撃計画など思いもよらないものなのは、山本七平氏の著作などでもよく分りますが、これに止めを刺したのが、台湾沖航空戦という「幻の大戦果」を前提にした東京にある大本営の「レイテ決戦」の作戦『指導』でした。

 幼き日の小学校運動会を覚えている方は、集団である程度組織だった動きをするために、どの程度の時間が必要かを理解できるのとは思いますが、夏休み明けから体育の日(当時は10月10日)まで、毎週どこかの日では必ず行進訓練や準備をしていたものでした。小学校の高々数百名の児童の行事ですらこの有様ですが、十万人近い人々を500KM近く離れた島へと船で輸送するということが何を意味するか、当時の日本の輸送力を鑑みれば「ルソン防衛体制放棄」を意味する性質のものでした。

 現地軍は当然数ヶ月近く準備した迎撃努力が、一切無駄になりますから当然反論しますが、大本営は人事権とあらゆる手段の許認可権をちらつかせながら、作戦『指導』を行います。当然、軍隊といえども役所であることに変わりがありませんので、現地軍は大本営の『指導』を受け入れてレイテ島に戦力を送ります。しかし、「幻の戦果」を基にした、レイテ島に対する兵力派遣は、現地軍の壊滅を異様に早くする結果を招くに終りました。

 これで話は終わりではなく、この後日譚がある意味救いがない状態を招きます。このフィリピン島作戦の敗北責任者が一義に現地軍のものとなったということなのです。これはどういうことかと申しますと、大本営の『指導』は命令ではなく、あくまで助言にしか過ぎない、現地軍がその助言を受けるか否かは、現地軍の権限であり作戦行動の責任は現地軍にあるという論理でした。この経緯を知る私には、浜岡原発停止の『要請』も、大本営の『指導』と同様のことがあったのではないかと疑って、記事を見てみるとやはりそうした事をしたのがわかりました。下記にその箇所を引用します。

 (※記者:)―――そもそも中電が首相の要請を拒否すればよかったとは考えられませんか。
 (※大村知事:)中電の伊藤範久副社長に5月8日にここ(県公館)にきていただき、お話をしたが、拒否できるような性格のものではない、ということだった。原発は13ヶ月に1回、法定点検を義務づけられている。国はOKを出して初めて動かすことができるのが原発。電力会社は、立場的に国からの要請を拒否することはできない。当然、菅総理も断れないことを承知のうえで要請したのだろう。(p.74)
 ※部分は筆者が追加

 
なんとも、瓜二つな状況にただただ、ため息だけが出てきてしまいます。只今の政府があちらこちらで『要請』を連発する姿を見てきましたが、これを受け入れると、事態が悪くなれば要請受領者の責任で、事態がよくなれば要請者の手柄となる、この露骨な図式が後2年近くという事態に軽い眩暈がしてまいります。
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